ポストコロナ時代における学びの形③~大学のデジタライゼーションを通じた主体性の向上~

こんばんは~、今週末はロシア並に極寒ですね⛄

ここ1年半くらい風邪を引いてないので、お昼を食べ損ねるくらい忙殺される日がありながらもこのまま免疫力を保ってなんとか元気にいきたいところです( ´ ▽ ` )ノ

 

さて、「ポストコロナ時代における学びの形」というタイトルでのシリーズ投稿も今回で一旦区切りたいと思っています。先週に続く話とはいえ唐突ですが、文部科学省が始めているこの取組をご存知でしょうか。

Scheem-D | 大学教育のデジタライゼーション・イニシアティブ (mext.go.jp)

 

Student Centered Higher Education EcosysteM through Digitalization(略称Scheem-D、スチームじゃなくてスキームです笑)、つまりデジタル技術を用いた学修者本位の高等教育エコシステム構築を模索する事業です。

この事業のサブタイトルに「求む。大学教育のDXに挑むイノベーター」とあるように、単なる個々の授業のブラッシュアップのための補助金でなく、「世界で一番勉強しない日本人大学生」と揶揄されるほど入口重視の日本型大学教育の風土変革にチャレンジする個人・団体のマッチングのためのピッチイベントなのです。

 

国が持つ価値創造の手段には主に3つ、法律・税制・予算がありますが、このうち最も機動的に政策実現を図る手段は、毎年策定される予算でしょう。その予算を使って、教育分野であれば特定の優れた取組事例をモデル事業として、全国展開を視野に入れた研究・発展のために補助金をつけることも多いかと思います。

ただ、お金をつけるだけで取組の促進は外部任せ、では間に合わない、スピード感ある対応が求められる際、国はよりコミットメントを強めようとするのではないでしょうか。そう、今回のコロナウイルス感染拡大で大学のキャンパス閉鎖と遠隔授業実施が急速に広まり、早急にオンライン授業への対応を始めとするデジタル技術の活用力が求められている今だからこそ、国はある意味「これまでらしくない」画期的な取組に踏み切るのだと思います。

 

話は少しずれましたが、とにかく大学の授業の質向上にこれまでとない注目・期待がかかっている現在、授業改善の取組は待ったなし、上記文科省の取組にもあるようにアイデアを適宜持ち寄って、課外活動を満喫して漫然と学位をとるだけの大学生活(人生の夏休み)に変革を起こす必要があります。

 

授業授業というと、今後の大学生は受験が終わっても勉強し続けるストレスから逃れられず辛いだけじゃないか!今までは遊んで楽に就職もできていたのに不公平だ!と思う学生もいるかもしれません。でもその考えは短絡的ではないでしょうか。

 

そもそも一見辛口なことを言えば、「勉強することが辛い、大変」と思うこと自体が間違っている、というよりまだ学問の追求をする場である大学というフィールドに立てていない証拠だとも言えます。

たしかに、大学受験までの勉強はインプット量の方が圧倒的に多く、主体的に学ぼうにも一定の身に着けるべき知識、こなすべきカリキュラムが存在しており、限界があります。ある程度の型も何もない状態から世の中にインパクトある価値創造はできませんので、それは仕方のない部分もあります。(そのカリキュラム自体、もっと柔軟に、個別最適化できないものかという論点もあるかと思いますが、それは初等中等教育段階の話になってしまうので今回は一先ず置いておきます)

しかし、大学受験をクリアした後は、どのような勉強をしようが(最初に選んだ学部の勉強が合わないと感じたら学部転換や編入学だってできるのです)、それをどのような道に役立てようが自由なのです。そしてある程度勉強を積み重ねた人なら分かるように、「新しく知ること、分かるようになること」は面白い経験であるはずなのです。

その面白みを味わえるようになるフェーズは受験後すぐには待っていないかもしれません。でもその境地を追求し、深めていく主体性が大学生には期待されており、その主体性を以て初めて大学というフィールドに立つべきなのです。

 

ということで、大学は義務教育ではないのだから勉強したくない人はしなければいい。授業に集中するのが嫌ならそもそも大学なんて来なければいい。それは一見正論かもしれませんが、あくまで建前上の説教に過ぎません。

実際は、そうやって大学生は自主性という大義名分の下、これまでも創意工夫が十分なされているとは言えない単調な授業をただ提供され、「学問の追求」に面白みを感じられないからこそ、他の活動に走っていたという側面もあります。それが大部の傾向でしたし、それでなんとかなるのがこれまでの大学生でした。(私もその一人です笑)

 

ただ前回からも言ってるように、それでなんとかならなくなってる今、大学教育改革への期待は年々高まるばかりです。

主体性は予め持っているものとして放任されてきた大学生達に比べれば、新型コロナウイルス感染拡大を機に強まる、大学生の本分・授業の質改善への圧力は学生自身の主体性の育成・向上にも直結する、とてもラッキーな追い風と言えるのではないでしょうか。そう考えれば、相対的に授業の負荷が過去より重くなったとしても、それは決して嘆くべきことではありません。より実り多い授業を上手く活用し、益々パワーアップした大学生活を謳歌すれば良いのです。(学生から、「こういう授業をしてほしい」という声を上げるのも重要な授業改善に繋がるかもしれません)

 

そして課外活動においても、コロナ禍でどのように活動を継続するか、部活・サークルといった団体を維持するか、これまでの先輩達から受動的に受け継いできたマニュアルやメニューから離れ、全く新しい工夫が求められています。

ビデオ会議システムを使って遠隔でも一緒に練習を行う、メンバーの理解を得ながら対面での練習方法を工夫する、オンラインでの活動発表企画やメンバー間の絆を深めるためのSNSを通じた発信等、考えられることは多くあるでしょう。課外活動でもまた、主体性を育む機会は増えているのです。

 

この追い風を上手く受けて、ネガティブなニュースが絶えない中でも前向きに、力強く社会に羽ばたく力を養ってほしいと心から願います。

「誰でも努力すれば何にでもなれる」がそう嘘にも聞こえない現代に生きられているのですから、学問もその他の活動も、ワクワクを大事に主体性を以て深めていくことが、大学生の役目であり悦びであると信じています。

 

ではでは、次回は話題を変えて何か書ければと🖋

おやすみなさい💤